囲碁や将棋の世界では、人知を超えるような人工知能ソフトウェアが出てきています。一言でAI(Artificial Intelligence)と表記されることが多いです。”知能”を人工的に作ることなのですが、”知能”とはどういうことをいうのでしょうか。
電子計算機でできることは、おおざっぱにいえば計算、記憶、入出力の3つです。計算はあらかじめ与えた計算手順(Program)に従って加減算します。記憶はメモリへ、そして入出力はその計算機にあらかじめ設えた機械的な仕組みを動作させて行います。ここには”知能”と呼べるものは無いと言えます。
計算機が”知能”を持つということは、”意識”を持つことだと思います。今度は”意識”は何かということになってしまいますが、ここでは”こうしたい”というように、したいこと/すべきことを自ら導出できる能力と言い換えることが出来ます。
人工知能の分野で、いま話題になっているのは「ディープラーニング」(深層学習)です。計算機に人の思考過程をすべてプログラミングするのは困難なため、関連する大量の情報を”学習”させることでこれを補います。ここでいう”学習”は、実際には与えられた多様な情報を分析して、それを一定の評価値と関連付けて”記憶”することです。これを大量に行うと、人間でいうところの”連想記憶”に近い作用が得られます。プロセスドリブンではなくデータドリブンで結論に到達するという手法です。データドリブンでは、”なぜそうなるのか?”は重要ではなくデータから得られる結論がすべてです。人がしばしば”どうしてそう判断したのか?”が分からないことがあるのと同じです。前述の対戦ソフトで定石外の突拍子もない一手を打ってくるようなものです。
さまざまな状況と経験をパラメータ化して評価・記憶し、それにより所定の事象に対して、あらかじめ仕組まれた結論ではない何らかの判断を下すこと、これが計算機に”知能”を与えることと考えられます。従って”知識”を蓄積しただけでは”知能”を高めたことにはなりません。
ディープラーニングはあらかじめ思考のプロセスが分かっていなくても、欲しい結果さえ与えれば(なぜそう判断したかわからないのだけれども)一定の結論が得られます。まるで魔法の小づちのようなことが出来るため重宝がられるのだと思います。以前投稿した記事(「データマイニング」)の分析にうってつけの手法といえます。
添付記事を読むと、AIに対する期待と過信について言い得ていると感じました。記事中の事例では、人工知能というよりはパターンマッチング、重み付け評価の範疇を出ていないように思います。身近に感じるという意味では良いのですが、これらは商品の売り文句として使われているに過ぎず、本当の価値は人のひらめきを刺激してくれるところにあるのではないかと思います。
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