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企業イメージの棄損

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 集客力のあるSNS、キュレーションサイトなどのインターネットサービス上で広告を打つことは一般的に行われています。
 しかしながら、これがさらなる企業リスクとなる可能性があるという事例です。

 以前取り上げた「企業リスク」では、その企業の本業を遂行するときに関与する範囲で起こる想定外リスクについて記載しています。今回はインターネット広告、とりわけクライアント側がコントロール不能な部分での問題になります。

 企業広告は顧客への何らかの訴求のために行うもので、一般に出稿先は露出度が高いメディアであればあるほど良いとされます。多くの露出が期待できるとき、掲載するサイト側としても1インプレッションに対する単価を高く設定することも可能になります。ここに広告主、掲載サイト双方にとってのWIN-WINの関係が成立しています。

 一般からのページビューを増やすことは大前提として、掲載サイト側はインプレッション単価を高く設定できるよう、高い単価設定でも広告を出してくれる得意先に対してはより多くの参照数を稼ぐコンテンツに表示されるように計らうこともあります。

 多くの参照数を稼ぐコンテンツであればインプレッションの機会は多くなることは確かですが、そのコンテンツの内容と広告主側の希望する方向とが必ずしも合致しないことがあります。
 キュレーションサイトのように同種の記事を集めるために掲載前に一定の評価が行われるサイトについては掲載サイト側でコントロールすることも可能ですが、記事にあるような基本的に審査不要な動画サイトではアップロードする動画の内容は掲載にふさわしくないコンテンツであるとの一般からの報告が無い限り表示されます。たまたまそういったコンテンツの参照数が高くなると、そこに当然得意先の広告が多く表示されます。

 このとき広告はコンテンツとともに表示されます。これを視聴した一般の人は良くも悪くも、思うと思わざるとに関わらずコンテンツと広告あるいは広告主との関連性を強く意識するものです。あたかもコンテンツで繰り広げられる主義主張が、同時に表示されるその広告主のカラーであるように印象付けられてしまう危険性があります。視聴した人はそのコンテンツを広告製品のコピーの一部のように感じるということです。(「コピーとネーミング」)

 特定のコンテンツに対する私個人の感じ方はさまざまですので、企業イメージを棄損するまで気分を害するコンテンツであるか否かは一概には判断しがたいものがあります。広告主側がともに表示されるコンテンツの取捨選択ができるとも思えず、掲載サイト側でさえも異論が出ないようにコントロールすることは簡単ではないでしょう。

 結局のところ、今現在の仕様ではどうしようもなく、予期せぬブランドの棄損を危惧して広告の出稿を取りやめる広告主が増えている、という記事です。

 これは動画サイトに限らず検索サイトなどどんなインターネット広告についても同じことが言えるでしょう。広告主の側はまったくもってそのような意思がないにも関わらずふさわしく思われないメッセージを発信しているように誤解されるリスクが新たに認識され始めています。

 インターネット広告事業のビジネスモデルを破壊しかねない、アンコントローラブルな難しい課題です。

ユーチューブ、広告主が相次ぎ離反:日本経済新聞

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