とにかくPC(Personal Computer)の行く末が心配になっています。一時は隆盛を誇ったJapan PCに勢いがありません。
日本のPCベンダーは家電系企業がこぞって参入しいくつもの大手企業が激しいシェア争いをしていましたが、その中でも日本で最後まで大きなシェアを誇っていた大手がついに手放します。
買収先の企業はそれ以前にも日本で初めてAT互換機をヒットさせた企業のPC部門、そのさらに前には米国電算機メーカのPC部門の買収もした企業で、今では世界トップの地位に着いています。
その企業は中国のベンダーです。
日本には、ホワイトボックスから発展したベンダーを除くと、参入当時のまま残っているPCベンダーは2社を数えるだけとなります。
もともとは台湾ベンダーが世界のPCB製造を手掛けており、そこから最終製品である自社ブランドのPCを開発して大きなシェアを取っているケースもあります。今のPCは中国、米国、台湾のベンダーで占められていて、日本勢は海外ではほとんど商売できていない状況です。
PC製品のコモディティ化が進んだために、顧客は品質よりはコストメリットを重視するようになった結果といえるでしょう。
ご承知のようにPCという製品は、タブレットやスマートフォンが高機能になるとともにネット関連のサービスベンダーが自社のホームページをこぞってモバイル対応したこともあって、その地位を大きく明け渡した格好になっています。PCの残された需要は、高パフォーマンス、大画面、文字入力といった特定の業務で利用する場合に限られています。
逆に、昨今のビジネス業務ではこういった特定業務はまだまだ残るはずなので、人の業務効率を重視するという面からもPC製品の需要は残る、というのが業界の見方です。しかしながら着実にシェアの侵食が進むことはあるでしょう。残存利益か、規模の経済性を獲得したベンダーしか生き残れない状況です。
PCの発展とともに、その勢いに乗じて業績を伸ばしてきた周辺機器の大手ベンダーがいくつもあります。ですが上述のような状況が見えてきて周辺機器の出荷台数も頭打ちになってきています。
そこで周辺機器ベンダーが目を付けたのはIoTでした。IoTといっても製造系IoTや社会系IoTというよりは、標準的なプロトコルでネットワークに接続可能な製品とすることで、どんな機器からもアクセス可能にしたというのが正しいように思います。要するに接続相手を選ばない、つまりPC用途が減少したとしても、それ以外のタブレット、スーマートフォン、スマート家電による需要を取り込もうとする戦略です。
小型マイコンボードの話も語られていますが、これは製品としては若干毛色が異なります。むしろキー部品としての取り組みなので、周辺機器ベンダーとしての収益性は高いとは言えません。これと同じような機能はIoT化した製品には入っているので、そのあたりのアドバンテージは得られるかもしれません。
小型の機器、一つ一つに極小のPCが入っているとみることもできるIoT、PCの開発で培った技術をIoTの分野で生かそうとする動きは正しいように思います。ただし、技術を生かすことばかりにとらわれていると大きなものを見落とすことにもなりますので要注意です。
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