最近の経済関連の記事を見ると、たいていはIoT(Internet of Things)をベースとしたProductとServiceの話ばかりが目につきます。特に自動車関連の話題は活発に報道されています。
電気自動車(EV)の優位性は環境にやさしいという点が最大の利点として認知されています。欧州では将来的に内燃機関エンジンを電気自動車に切り替えることも決定したと聞きます。そういった世界の動きと自動車メーカーの話を聞いていると、EVは二酸化炭素の排出という点で圧倒的なアドバンテージがあるように感じてしまいます。
この記事は”そうではないんだ”ということを指摘するものです。
電気で走る自動車である限り、自動車自体が二酸化炭素を排出することはありません。しかし動力エネルギーである電気を生成する過程で二酸化炭素が生み出されることは誰でも知っています。2011年に発生した東北大震災により、国民は原子力、火力の二酸化炭素排出の面から嫌というほど認識したことでしょう。
EVは優れているという面がクローズアップされればされるほど、逆に弊害が取り上げられるのがマスコミの常です。様々なパラメータを考慮すると決して二酸化炭素の排出量にとって優位性が無いという記事はある意味センセーショナルに映ります。
ですが、今回この記事を取り上げたのはその裏付けを検証するものではありません。今回注目したいのは、製品価格と二酸化炭素排出量の関連です。
商品価格は国民総生産と深い関係があります。それは消費という観点と、生産という観点は表裏一体の同じ尺度に他ならないからです。
つまり国民総生産(GDP)を知ることが出来れば、それがその国の二酸化炭素排出量とみなすことが出来るという理屈です。
EV自体が二酸化炭素を排出しないのだから、二酸化炭素を吐いて走る内燃機関自動車よりは環境負荷がないというのはミクロな観点であり、電力を作り出す過程で生成される二酸化炭素を含めて考えなければならないことは、かなり以前から指摘されていました。しかし、自動車の生産から考えるライフサイクルとしてみれば、つまり国民総生産の指標を含めて考えれば、EVの優位性はさらに狭まる。場合によっては逆転しかねないというのが専門家の意見なのです。
そうさせないためには技術革新を進め、さらなる効率化、材料革新にもとづく多方面での省エネルギー化が必須なのです。もちろん、それを実現するのは知的財産にもとづく産業の発展です。知的財産権関連法はそういった発展を後押しする存在でなければなりません。