話題

意味的価値

投稿日:

 どうやら経済学に属する分野になるようですが、「SEDAモデル」というものが紹介されていました。経済理論だと言われればその通りかもしれませんが興味深い部分もありましたので取り上げさせていただきます。

 前出のSEDAは、サイエンス(Science)、エンジニアリング(Engineering)、デザイン(Design)、アート(Art)の頭文字を示すのだそうです。これを四象限のマトリックスで表現します。アートというのが経済学としては目新しい言葉だと思います。
 そしてサイエンスとエンジニアリングが機能的価値で、アートとデザインが意味的価値であり、サイエンスとアートが問題提起、エンジニアリングとデザインが問題解決と分類されます。

 このように分類したとき、意味的価値に属する問題提起としてのアートという考え方にとても興味を覚えます。

 アートの意味を理解するには、同じ意味的価値に属するデザインとの違いを考えるのがよさそうです。このときデザインは「顧客の要望にあわせる」ことで、アートは「自らの哲学や信念を表現する」ことを指すのだそうです。いままでは意味的価値を一緒くたに議論しようとして右に左にとブレてしまい明確になってなかったように思います。
 そういった旧来のデザインの概念を、顧客の利益に直結した問題解決の目的からではなく、メーカの取り組みや理念としての問題提起の面とに分離して考えてみるということです。
 おそらく”機能美”というのがここに相当するのだと思います。

 あのメーカの製品は統一性があって見ただけでわかるとか、持っていることが誇りであったりステータスになるとか、本質的な機能とはまた別次元の顧客側に発生する価値です。ですがそういった感情を持ってもらうためには確固たる企業理念、時代の変化も受け入れる柔軟性と一本筋の通った不変価値を保ち続ける努力が不可欠です。そして一度確立した価値を長年にわたって維持することがその理念の強さを証明することであり、ひいては企業への信頼感につながります。

顧客価値重視のイノベーション(4)アートで新しい価値を提起:日本経済新聞

-話題
-

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

no image

裁判地

 契約書をよく見ると最後の方の条文に管轄条項というものがあります。  契約について紛争が生じ、話し合いで解決しなかった場合には訴訟に発展します。不幸にして訴訟となったとき、いずれの裁判所に訴訟を提起す …

no image

完全無人化

 政府の「人工知能技術戦略会議」が人工知能(AI)の産業化に向けた工程表を発表したとの報道がありました。(下記、添付のリンク)  ”完全無人化”という触れ込みに胸騒ぎを覚えました。  この工程表にはい …

no image

破壊的イノベーション

 産業界にあって技術の進歩は度々ありました。それにより新たな製品、新たなライフスタイル、コスト削減、効率アップ、e.t.c.を訴求し、また実現させてきました。  ですが技術は常に連続的な場合だけではな …

no image

チャイナリスク

 中国は世界の生産工場から世界有数の巨大市場として認知されています。人口が多いということもありますが、まだまだ発展途上にある農村部の需要も旺盛だからです。  たまに今回のような記事で中国訴訟の話を目に …

no image

世界の科学技術

 その国の科学技術に関するレベルを図る指標として特許出願関連の数値を使うことが多くあります。特許、パテントというのは曲がりなりにも世界共通の技術ベースですので、確かに手軽な目安にはなると思います。   …