日本の製造業がめっぽう強かった時代に他国の消費者から信頼を得たMade in Japan。その信頼が化体した往年の商標が、売却や使用ライセンスという形で再び市場に出てきているようです。
以前にも商標で収入を得る(「自社知財で稼ぐ」)という観点の投稿をしたことがあります。一定以上の信頼を得た商標はこうして売買の対象とすることが出来ます。
知的財産は財産権ですので所有権もあれば売買することも可能です。以前から感じていることですが商標権については売買できることが本来の消費者保護につながるのかは疑問です。
商標の機能を考えるとき、かっこいい見栄えの良い標章は売り上げが上がるという(おそらくはそれほど大きくはない)効果を除けば、商標権者が事業を行っていく中で獲得した社会的な信用が化体したものと言えます。そして消費者はその標章を付すことができる企業が制限されているからこそ、付された商品を優先して購入することによって消費者保護の機能が発揮されます。
それが元の商標権者と関係のない、あるいは同一の品質の商品が製造できない企業に渡ること、譲渡できることは消費者保護にならないのではないかと。
とはいえ、消費者にとっての同一品質とは明確な線引きが出来ないこともあり、法的に譲渡不可を定めることは難しいのはよくわかります。結局は元の権利者がその商標に愛着を持って、同等の商品が提供され続けるように仕向けることを暗に求めているという程度でしかないのでしょう。
今回、新たな企業が製造、販売することになった商品に付される有名商標、是非とも元の”信用”に負けない信用を築いてもらいたいと思います。