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ロボット課税

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 今日は知的財産のお話とは違うのですが、技術の進歩がもたらす未来の社会構造について興味深い記事が掲載されましたのでコメントしようと思います。

 憲法に定められた国民の三大義務は、教育を受ける義務、勤労の義務そして納税の義務です。人は働いて国に税金を納め、それが国家を運営する資金となるわけです。
 しかしながら、現在の技術は自動車の自動運転や工場の無人化に代表されるように人間不在の方向に進んでいます。

 経営者が工場を無人化するのは効率やコストの改善を目的として行われますが、他方、人の雇用を奪うことにもなります。それは労働の義務を履行する機会を損なうことになりますし、それよりなによりロボットは税金を納めてはくれません。
 もちろんロボットを導入すれば固定資産税などの税収が望めますが人が納める所得税には及びません。所得税は国税の大きな根幹ですから、従って国家収入の低下を招きます。大きな問題です。

 そこで人の代わりとして働くロボットに直接課税してはどうかという発想は自然なことです。ですがロボットは賃金労働者ではありませんから税金を払ってはくれません。勢い、ロボットという設備を導入する事業主や投資家に矛先が向くことになります。いわばロボットが支払うべき所得税の間接徴収です。

 当然として事業主にとっては増税になりますのでロボットによる自動化を推し進めることを躊躇するでしょう。

 ロボットによる工場などの無人化は、最もコストが高い人件費を削減して効率を上げようという目論見で行われるのに、それで増税となっては何のためにロボットを導入するのか分からなくなってしまいます。

 無人化、自動化は現代では産業の稼ぎ頭の一つと目されています。産業の発展を推し進めると労働市場が縮小し税収が減る。一般の労働者は職がなくなり、一部の事業主や投資家だけが恩恵を受ける社会、まさにSF世界のようです。

 記事中では解決策は提示されていません。難しい問題です。
 ロボットが自主的に税金を納めてくれない以上、我々がやれることは無人化に伴う新たな税制を制定し、重課の度合いを調整しながら労働市場に及ぼす自動化の影響をソフトランディングさせるしかないようです。

 換言すると、自動化による恩恵(記事中では「付加価値」)を労働者に分配する(同「社会的費用」)仕組みの構築が必須です。あなたの代わりにロボットが給料を稼いできてくれるということです。

 ロボット(AI)が社会的に自立していない今、自動化は人にとって良いことではないようです。少なくとも現在の税制の下では。

〈FT特約〉 ロボット課税に一定の支持:日本経済新聞

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  1. […] からないうちは”完全無人化”は夢のまた夢なのではないでしょうか。以前紹介した(「ロボット課税」)ような考え方も一つの解には成り得ます。  AI化、無人化の流れは変わらないでし […]

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