話題

街中のIoT

投稿日:

 ハノーバーで開催中のIT見本市「CeBIT」の続報です。
 今回の展示を見るとIoTの可能性が工場からどんどん街に出て行っているということです。街中にあるさまざま情報をIoT機器に備え付けられたセンサーから取得して、より社会的な応用へと移行しているようです。

 備え付けの設備をネットワーク化するというのは今までの機器の利用方法から考えると、故障予兆やきめ細かな機器運用といった効率の面で大きな恩恵があることはよくわかります。
 機器間のネットワークというと製造ラインでは標準的に使用されている規格がいくつもありますが、基本的には機器間のシーケンス制御のために発展してきたものです。工業系のIoTではそういった製造に直接的に関係する情報の他に、さらに多くの情報を収集して環境全体の最適化が図れる可能性を探るものだと考えます、

 一方、モバイル機器のネットワーク化については実用化されている事例があるものの、こういった見本市で活用分野の提案が盛んに行われている段階です。

 屋外型のIoTにおける課題は、その通信方式とバッテリーの問題です。駆動時間を確保したければ通信で消費する電力は抑えたい、物理回線で接続できれば電力面でも助かるが自由度や利便性が保てない。データ採取や解析方法および応用方法が確立される以前に、モバイル機器を簡便にネットワーク化する手段を確保する必要に迫られます。(「IoT通信網」)

 しかしながら、バッテリーの性能向上、キャリアのIoT用新サービス開発、半導体ベンダの参入そして国際的な工業界の後押しを受けて多くの部分は極近い将来解決されるでしょう。

 今まで実現困難とされていたインフラであったがために工業化できないと思われていたアイデアが、こういった条件が整うことで実現性が高まってきています。これを機に、工業分野だけでなく社会構造の面からもどのような情報が取得できるとしたらどのようなことができるようになるのか、という観点でもアイデア出しをすると良いと思います。

 発明はみずから実施する必要もありません。特許庁ももはや実現の見込みなし(特許法第二十九条 特許の要件)として拒絶することもないはずです。盗聴方法といった反社会的な発明(特許法第三十二条 特許を受けることができない発明)でもない限り権利化できると思います。
 ”こういったネットワーク(機器)が使えたら”の部分は在り物として考えて、アイデア勝負、誰でも使いたくなるような優れた発明を期待したいところです。

IoT、工場から街へ:日本経済新聞

-話題
-, , ,

執筆者:


  1. […]  「街中のIoT」というタイトルで生活面でみたときのIoTの広がりの可能性について投稿しましたが、今回は正統派ともいうべき製造業のIoTについてお話をしたいと思います。 […]

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

no image

自動車の構造

 発明には、技術分野とは別にいくつかの類型があります。それは法定の類型ではありませんので、流行と同じように時代とともに移り変わるものでもあります。  今回は某自動車メーカが米国特許庁に出願した発明につ …

no image

ITC

 パテントトロール(「パテントトロール」)の矛先が自動車業界に向けられています。  記事に登場するライセンス会社がパテントトロールかどうかについては意見が分かれるところかと思いますが、既存の産業界に対 …

no image

フィンテックの指標

 何か事を起こすときには何らかの指標が必要です。それが政府目標となればなおさらです。  経済産業省が旗振りするフィンテック(「収益向上のためにフィンテック」)の普及施策に関する有識者会議が具体的な目標 …

no image

著作権と文化の発展(その2)

 著作権の在り方について、活字情報に関して文化庁の動きが報じられています。  先般の楽曲の演奏・上演に関連するものとは対象が異なりますが、こちらも著作権の課題です。  記事の内容は、著作物の検索に関す …

no image

AIと特許出願

 面白い記事が掲載されていました。AI(Artificial Intelligence:人工知能)関連特許出願の実績が詳細されています。  ここには日本だけではなく、米国、中国、欧州、韓国の各国特許庁 …