話題

知財法制見直し

投稿日:

 IoTや、その広まりに呼応して問題となり始めているビッグデータの保護などの目的で法律の改正などの議論が進められていることは以前にも投稿しました。(「ビッグデータの法的保護(その2)」)
 そういった知的財産関連法の見直しについて総括的な記事が掲載されていましたので取り上げたいと思います。

 どちらかというと、不正取得や企業間の争いが起きたときの対策を手厚くすべきことを軸にした提案になっているようです。

 現行の不正競争防止法では十分な保護がされないというビッグデータについて、法の運用により保護対象とすることが必要だとしています。

 またパテントトロール対策として、特許法に裁定制度を設けるという提言もされているとのこと。これは以前触れたように(「パテントトロール」)法律を律儀に解釈すると却って法の趣旨を実現できないことへの対処です。トロールと正当権利者の境が非常にあいまいで、どこで線引きをするかは難しい問題ですが、これは早急に進めていただきたいと思います。
 記事によると第三者が契約交渉に関与することでいくらかでも押し戻せることを狙うようです。強制力が働かなければ物事は動かないと考えますので、見かけ上は正当な権利者に対し、それでどこまで効果があげられるのか疑問ではあります。

 もう一つ、IoT時代を反映してビジネスモデル特許が増えることへの対策なのでしょうか、ビジネスモデル特許に対するプロパテント政策も要請しています。現在権利化が行われているビジネスモデル特許は、ある意味いびつな形でしか権利にすることができないため権利となる範囲や実環境と照らし合わせた際の実効性が疑問視されています。

 新たな産業の分野であるIoTやビッグデータという技術思想に対し外国企業に良いように市場独占されないよう、現状を見据えた改正が望まれます。

知財法制一括見直し:日本経済新聞

-話題
-, , ,

執筆者:


  1. […] の場合は期間の定めと、金銭の授受が契約で確認されると思います。  以前の投稿(「知財法制見直し」)で取り上げた法改正の提言の中にもありましたが、専門家が民間の利用契約締結に […]

comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

no image

オープンソース

 社会を一変してしまうような技術変革をたった一社で遂行するのはほぼ不可能なことです。たとえば自動運転技術なども、世界には複数の巨大自動車メーカーがしのぎを削っているものの、まだどこも完成できていないこ …

no image

ロボティクス・サイネージ

 ロボットの活用もここまで来たか、という印象の言葉です。「ロボティクス・サイネージ」  考えてみれば「ロボット」と「サイネージ」(広告、看板)の造語なのです。ロボットが企業の広告塔に、という意味になる …

no image

聖地巡礼

 アニメーションの世界感が、さながら現実の地方や都市をほうふつとさせる作品が多くなりました。  説明するまでもないことですが、そういった地方や都市をめぐることがファンにとっての「聖地巡礼」とされていま …

no image

サイト運営(その2)

 SNSの巨人Facebook®が揺れています。  インターネット上で一般の利用者を対象としたサービスを展開している会社は、多かれ少なかれリスクを抱えているものです。その規模が大きくなればなる …

no image

プログラミング教育

 コンピュータを使った教育あるいはコンピュータを使うための教育、それぞれではあると思います。前者は教育者や教育現場の負担軽減、児童の理解促進及びやる気の増進などでしょうか。そして後者は国としてICTリ …