話題

広告配信特許

投稿日:

 広告配信特許を取得したという記事です。

 広告配信特許とはどのような発明なのか想像できますでしょうか?
 特許庁で開示されている特許公報のリンクを添付します。
J-PlatPat 特許6050449

 抽象的でにわかには具体的なシステムが想像しにくい印象です。

 特許庁の審査経過を見ますと一度も拒絶理由が通知されることなく一発許可査定されています。よって特許庁がどのあたりを特許性があると判断したのかはわかりませんが、おそらく「外部の音を示す音情報を受信する第1の受信処理部」と「音情報に基づくコンテンツを特定するコンテンツ特定部」を備えるシステムである点だと思います。

 この特許がプレスリリースされている出願人のHPを見ますと、”外部の音”というのはスマートフォンなどの利用者が聞いているラジオ、TV、屋外広告などのCMのようです。音を取得して今どのような広告(明細書でいう「コンテンツ」)を見ているかを特定するのだそうです。
 するとこの発明は、以前にも投稿しました(「データマイニング」)アプリによる「行動データ採取」のようなアイデアだということになります。

 スマートフォン時代のシステム特許の一例として見ていただければと思います。こういった発明も権利化可能です。

 他方、この機能がスマートフォンに組み込まれたとしたらどうでしょうか。
 利用者に、周囲の音を拾って広告に使いますよ、とあらかじめ知らされていれば良いのかもしれませんが黙って行われるとしたら、悪質な遠隔操作アプリやのぞき見アプリのようになりそうです。

 特許権とプライバシー保証はまったく別次元の代物ですが、ちょっと怖い気がしませんか?
 行き過ぎた利用がされないことを望みます。

音声認識技術活用した広告配信で特許 DAC:日本経済新聞

-話題
-

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

関連記事

no image

QRコード決済

 現金レスで決済するということではフィンテックの応用例になります。  全世界的にスマートフォンが普及し、アプリサービスの一般化とWebカメラが標準搭載されることを鑑みれば、今回の決済システムの仕組みの …

no image

標準化

 自動車のような大型製品ともなると部品点数が多くなりがちです。また昨今の電子制御化も目を見張るものがあるので、機械部品だけでなく電子部品の点数もバカになりません。  一社で製造販売する車種は複数に及び …

no image

特許使用の特定

 ある保有特許があるとき、それを自身が使用するのは分かりますが他者が使用している場合には使用をやめさせたいときがあります。ですがその特許を本当に使用しているか確証を得るのは、実はとても難しいのです。 …

no image

AI人材育成

 研究機関である大学と、企業などの産業界の技術面での連携(「産学連携」)について投稿しました。  今まで企業は競合他社との競争激化のために自前主義に固執し、言い方は悪いのですが大学は市場要求に対して” …

no image

ビッグデータの法的保護(その3)

 以前にも投稿しました不正競争防止法に基づく個人情報の保護(ビッグデータの法的保護(その2))についての続報、その3です。  不正競争防止法に基づいて個人情報を保護しようとする場合、常々疑問視してきた …